黒坂岳央です。
筆者はかつて「雑談」が大の苦手だった。ビジネスなど明確な結論を出す話なら、言い方さえ気をつければ基本的に答えは明確である。だが、雑談は違う。そもそも結論を出すことが求められていないし、相手の情報がほとんどない状態からスタートする。それ故に初対面の人との会話は苦手だという人も少なくない。
自分の場合、現在は初対面で会話する相手はビジネス関係者ではなく学校が多いので、求められているのは「雑談」である。対応法を分析し、自分なりの最適解を導き出した。その方法をシェアしたい。
- 話さずに聞く
まず徹底するべきは「自分が話すのではなく、相手の話を聞く」ということだ。
上手に会話する、と聞くとほとんどの場合は「うまく話をしなくては!」と意気込んでしまい、その姿勢が一方的に喋り散らかして「話しすぎた…」と後で自己嫌悪するパターンだ。話しすぎただけでなく、いうべきでなかった失言を出してしまうリスクも高くなる。
だが世の中のほとんどの人は「自分のことを話したい」と思っていて、常に聞いてくれる相手を求めている。で、あれば簡単な話だ、自分が聞く側に回ればいい。先日もある保護者同士との会話の必要性が生まれたが、その時はひたすら聞きに徹した。雰囲気も終始柔和であり、「楽しかったですね。今度ぜひ飲みに行きましょう」みたいな流れになったのでやはりこの作戦は功を奏したと感じた。
さらにその際に有効なのは「話を深堀りする」。相手に質問を投げ、回答を受け、また別の質問を投げるという形式だと「この人は適当に質問投げてくるだけ」と相手の印象もよくない。
だが、1つ回答が返ってきたら、その質問について深堀りするのだ。たとえば先日、最近値上げばかりで家計のやりくりが大変だという話題になったので、「ですよね。最近はスーパーだけでなく、あのパン屋さんも結構値上げがありましたね。おすすめの安めのお店ってありますか?」みたいに共感を示しつつ深堀りする。そうすると相手も「ちゃんと話を聞いてくれている!」といろいろ話してくれるのだ。
- 表情と声を明るく