■猫との交通事故時「してはいけないこと」に納得
件のツイート投稿主・ゆきちさんは無事に猫を病院へ連れて行けたようだが、吉田氏は「痛みがあるとき、動物は過敏になっていることが多く、攻撃的になることもあります」ともコメントしており、場合によっては迂闊に近づくこと事態が危険であるという。
吉田氏は「特に猫はそうした傾向が顕著で、生きるか死ぬかの瀬戸際でも『最期の最期まで嫌なものには従わない!』と抵抗するケースが多く…」とも補足している。猫好きの人の多くは、その「ツンデレ気質」に魅力を感じていることと思うが、TPO次第ではそのツンデレ具合がとても危険な事態を招いてしまうのだ…。
なお吉田氏は職業柄、車の中にバスタオルを常備しており、「万が一猫を轢いてしまった際は決して素手で触らず、バスタオルで包んで、様子を伺いながらそっと抱きあげることを推奨します」「これは抵抗を避け、こちらの怪我を防ぐためという理由もありますが『何か物に包まれていると猫のほうも安心しやすい』という理由も挙げられます」と、その活用法について明かしている。
■事故に遭った猫のその後は…
我われ人間とは異なり、犬猫は発汗でなく呼吸によって体温調整を行なっている。そして猫は口でなく「鼻呼吸」をするのが普通なのだが、猫が口を開けて呼吸(開口呼吸)している状況というのは「猫風邪」にかかっているか、体のどこかに大きな異変が起こっている可能性が非常に高いという。
昨今は異常気象とも思える尋常でない暑さが続いており、吉田氏は「自分たち(人間たち)にとって快適でない気温は、動物たちにとっても過ごしやすい気温ではありません」「特に犬猫は人間と違って体が地面に近く、照り返しの影響を非常に大きく受けているのが実情になります」と、動物たちにとって過酷な環境であることを改めて強調。
もうじき夏が盛りを迎えるに当たって、吉田氏はエアコンやサーキュレーターの効果的な使用と併せ、「犬や猫が(冷房器具の)コードで遊んでしまうリスクがあると大きな事故に繋がるので、個々の対応が必要になります。停電などに備え、電気を使わないクールパネルや保冷剤なども設置しておくと良いかと思います」「お盆前後はかかりつけ医が休診のところも多くあります。ご近所で無休、もしくは救急受け入れの動物病院をチェックしておきましょう」といった具合に、夏に固有な「万が一」のケースについても備えるべきと呼びかけている。
最後に、今回不慮の事故に遭ってしまった猫についてだが、動物病院での入院、手術を経て現在は無事に退院し、ツイート投稿主・ゆきちさんの家で療養しているという。
入院を経て、少しずつ看護師やゆきちさんに慣れていった猫は骨折箇所をボルトで固定しており、ここから3ヶ月〜半年かけて様子を見て、その後再びボルトを外す手術を行なうそうで、ゆきちさんは「それまで責任をもって、我が家で過ごしてもらう予定です」とコメントを寄せている。
…というのも、ゆきちさんの家には既に4匹の保護猫がおり、経済的な観点からも、新たな家族として迎え入れるのは厳しい状況なのだ。ゆきちさんは「里親探しをしたいと思いますが、推定3歳の成猫のため中々難しいかなと思っています」「夫は長い期間を設けて、気長に里親さんを探そうと言ってくれてるので、気づいたら家族になっているかもしれないとも思っていますが、やはり現実的には難しく…この猫さんに全力で愛情を注いでくれる方が良いなと思います」と、胸中を明かしている。
ここからさらに気温が上昇していくものと思われるが、動物の交通事故・熱中症の事例が一件でも減少することを願うばかりだ。
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
提供元・Sirabee
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