江戸時代は時代劇などで幾度となく取り上げられており、比較的皆さんにもなじみの深い時代です。
そんな江戸時代ですが、庶民は現在でもおなじみのおかずを食べて生活していました。
果たして江戸時代の庶民はどのようなものを食べていたのでしょうか?
本記事では江戸時代の庶民のおかずとその調理方法について取り上げていきます。
なおこの研究は、浦上財団研究報告書4巻p137-157「江戸時代における食をとりまく諸風俗についての研究」に詳細が書かれています。
目次
- 色々な料理を自炊していた江戸時代の庶民
- 人気だった材料は大豆食品とダイコン
色々な料理を自炊していた江戸時代の庶民
江戸時代の庶民は様々なものを食べて暮らしていました。
もちろんそれぞれの生活によって多少は異なっているものの、普段の食事では米飯・味噌汁・香の物の3つに加えて1~2品のおかずを食べるというスタイルをとっており、現在とはあまり異なっていません。
その中でもやはり人気のおかずというものはあり、目ざしいわしや塩かつお、切り干し大根、きんぴらごぼう、小松菜のお浸し、煮豆といったメニューが人気でした。
これらの料理で現代の食卓でもお馴染みのものであり、当時の人々も現在と同じような料理を食べていたことが窺えます。
また乾物や塩ものといった季節を問わず食べることができ、また価格もそれほど高くないということもあって、庶民から人気でした。
なお現在の食卓では頻出することの多い肉料理ですが、江戸時代は肉食が表向きはタブーとされていたこともあり、普通の食卓に肉料理が並ぶことはなかったのです。
昔は薬として食べられていた!肉食タブーの裏で江戸人が愛した肉料理
そんな江戸時代のおかずですが、調理パターンは現在よりも少なく、そのほとんどが「汁物にする・煮る・茹でる」でした。