折しもレバノンにおける(イスラエルによる)無差別的な爆破攻撃に、日本製の無線機が使われた。今後の中東での日本製品の売り上げに影響しないとも限らない事件である。現在の中東情勢で、あるいは国際情勢全般で、イスラエルにおもねる姿勢を見せて、外交的利益になることは何もない。

過去一年にわたって、私は、たとえばASEANの雄であるインドネシアやマレーシアといった国々と、ガザ情勢を心配していることだけでも表明できないか、といったことを言い続けてきた。ただ日本では,非主流派的な主張であり、反応をもらったことがない。

篠田は偉そうなことを言っていないで、今回の総会決議で賛成に回ったところくらいで、深く深く深く大満足しておくべきだ、と言われるのかもしれない。

しかし世界の大多数の諸国は賛成票を投じているわけなので、ただ賛成しただけで日本が評価されるといったことは、決して起こりそうにない。その点だけは、肝に銘じておきたい。

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