移動と宿泊には惜しみなくお金をかける
せっかく現地にいるんだから、現地の生活を体験したい!と感じることもあるでしょう。しかし、数日体験をしたところで本当の姿が理解できるほどインドの真髄は浅いものではありません。私たちは所詮外国人、観光客なのです。そのことをわきまえて、観光客らしく割り切って行動することが結果的に安全に過ごすことになります。
第一に、観光客向けのホテルを取り、安宿は避けましょう。安宿はセキュリティ面に問題があるだけでなく、ブッキングサイトで予約したものの現地に行くと「外国人お断り」ということもあります。エリアにもよりますが、1泊2,000〜3,000ルピー以上のランクの宿は最低でも確保しておくと安全です。繰り返しになりますが、野外泊はもってのほかです。道で「ホームステイする?」と聞かれることがあるかもしれませんが、安全を重視するならそのような誘いも断るのが無難です。
移動はオートリキシャより車、鉄道より飛行機。鉄道でも2等クラスではなくファーストクラスキャビンを取るなどして、移動手段にはお金をかけることをおすすめします。移動手段はお金をかければかけるほど、周りの人の民度が上がります。そして真夜中は出歩かないようにしましょう。デリーやムンバイのような都会でも、外出は21〜22時くらいまでに済ましておくのが無難です。
アッサムの田舎出身の友達は「女性は夜18時以降出歩くと『危険な目に遭いたいのか』って村人からめちゃくちゃ怒られる」と話していました。
夜出歩く時は帰りの移動手段を確保することも必須です。街の中心から外れると、リキシャーがまったく通らなくなることもよくあります。夜遅くに歩いて帰る羽目にならないように。女性が夜1人でふらふらと歩いていたら、「私は危険な目に遭っても平気です」と解釈されてしまいかねません。
まとめ:女性でもインドを安全に旅することは可能。警戒心を持ってもいい人には出会える
私は女性ですが、貧乏臭い服装と現地人ばりの負けん気、そして強い警戒心を持ちながら旅行をしているためか、幸いにも危険な経験をしたことはありません。
さらに、おしゃれを犠牲にした自衛に加え、ホテルや移動など、お金を使うところでしっかり使うことが必要不可欠です。「貧乏旅をしたい、お金を使いたくない」という方はインド旅行中の危険度が上がってしまうのも事実ということは知っておいてください。
「現地人を疑ってしまったら、インドを思いっきり楽しめない」と思うかもしれません。しかし、何かあってしまうと旅行すべてが台無しになり、「インドなんか2度とくるか」となってしまいます。自分が楽しく旅行するために、インドを好きでい続けるためにも、性悪説で近づいてくる相手を見極めることが大切です。
観光地では特に怪しい人と遭遇する頻度が増えるものの、それでも大半のインド人はフレンドリーで親切で、誠実に謙虚に生きています。そんなインド人の美しい姿が一部の悪い人たちによってかき消されるのは残念です。警戒心を持っていても、親切な人はちゃんと見分けられます。
インドの思い出を最高のものにするためにも、いやな思いをしないよう細心の注意を払いましょう。
文・写真・やまもと/提供元・たびこふれ
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