病気を示す兆候とは?
研究チームはさらにもう一つ実験を行っている。青白い肌や唇、赤みがかった目、腫れぼったいまぶた、口角のたるみなど、しばしばわれわれが人の顔から“病気である”と判断する要素であるさまざまな兆候を示す画像を合成し、病気予測との関連を調べた。すると、“青白い顔色”や“唇の色の薄さ”、“まぶたのたるみ”といった要素が病気の予測と強く関連していることがわかった。
過去の研究から、人間は病気や疲労の兆候を見せる人々を回避することが知られており、また医療従事者はトレーニングによってさらに敏感にその兆候を感じ取れるようになるといわれている。今回の実験の結果は、人間にはわずかな病気の兆候を視覚的に捉える能力があることを示したといえるだろう。