※ こちらの記事は2018年1月5日の記事を再掲しています。
「なんか顔色悪いね」と友人や同僚から言われたことはないだろうか? 「そんなことないよ」と流して終わりかもしれないが、もう少し気にしたほうがいいのかもしれない。どうやら人間には病気の初期症状を非常に敏感に捉える能力があるようなのだ。サイエンスメディア「Science Alert」(1月3日付)ほかで話題となっている。
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顔を見れば病気は分かる?
人間には病気による非常に微妙な視覚的変化を捉える能力がある――そんな第六感的な能力を検証したのはスウェーデン・ストックホルム大学の臨床神経科学者ヨン・アクセルソン(John Axelsson)氏らだ。実験では19~34歳の健康な16人に一時的に軽微な炎症反応を起こす病原菌の注射か、あるいはまったく無害なプラセボ薬を注射した前後の顔写真を撮影し、それを62人の被験者に5秒間見せて、健康か病気かを判定させた。
総計2945回の試行のうち41%(1215回)で画像が病気だと評価されたが、本当に病気だったのはそのうち6割ほどだった。また16人の被験者のうち13人は偶然より高い確率で病気を見分けたという。論文は今月3日に学術誌「Proceedings of the Royal Society B」に発表された。