中国戦、バーレーン戦はいずれも3バックを採用し戦った日本代表。そのため、DF菅原由勢(サウサンプトン)などこれまで主にサイドバックで起用された選手の出場はなかった。しかし、ここから先4バックを併用していくのであれば国内組からはDF大畑歩夢の招集に期待したい。
今季は前半戦こそ途中出場の多かった大畑だが、後半戦に入ってからはスタメンに定着し勝ち点3が遠いチームの中で奮戦を続けている。対人の強さや運動量といった守備での働きに加え、攻撃参加の判断力や前線での仕掛けにも優れ、リーグ戦はもちろん五輪という大舞台でもその武器を大いに披露。次世代の代表候補として、申し分ない働きを見せていると言えよう。
大畑の主戦場である左サイドバックでは、今回DF長友佑都(FC東京)とDF中山雄太(町田ゼルビア)が招集されている。もちろん、これまでの経験値やチームへの影響力を考慮すれば彼らの招集はうなずける。しかし、同時にDF望月ヘンリー海輝やDF高井幸大の招集からは、新戦力を試す姿勢も見て取れる。そんな試みの1つとして、次回以降の代表活動において大畑の招集は十分考えられるのではないだろうか。
原大智(京都サンガ)
一時は降格圏まで順位を落とすも直近5試合は4勝1敗と、後半戦に入り明らかに調子を上げてきた京都サンガ。夏に加入したFWラファエル・エリアスら新戦力の働きも大きいが、チームトップスコアラーとして攻撃を牽引するFW原大智の活躍もまた大きなものとなっている。
原は昨年途中にチームに加わると、13試合で7ゴールと得点力の高さを見せつけJ1残留に大きく貢献。今季もここまで8ゴールを挙げており、直近は3試合連続ゴールをマークするなど存在感がさらに増している印象だ。長身を活かした安定感のあるポストプレーやヘディングでのゴールはもちろん、フィジカルを活かした持ち運びや背後へ抜け出す動き出しからのゴールなど多彩な武器を持っていることも大きな魅力。