センターバックとして起用されていても、中野の魅力は変わらず攻撃面にある。好機と見るや積極的に前線へスプリントしクロスやシュートを見せるなど、攻撃の活性化に大きく貢献。ここまで4ゴール3アシストと確かな数字も残している。もちろん、今回出場した選手をはじめDF冨安健洋(アーセナル)などライバルはいずれも強力。それでも、中野がJリーグで見せる攻守両面での存在感からすれば、いつ代表に呼ばれても不思議はない。


関川郁万 写真:Getty Images

関川郁万(鹿島アントラーズ)

2022~2023シーズンと2年連続でリーグ戦30試合以上に出場し、すっかり鹿島アントラーズの守備の要へと成長したDF関川郁万も日本代表へ呼んでほしい選手の1人だ。今季もここまで28試合とほぼ全試合に出場しており、対人守備の強さや素早いカバーリングなど守備で好プレーを披露している。また、攻撃面でも関川の存在感は光る。

高さと強さを武器にセットプレーでターゲットとなれることはもちろん、自陣から精度の高いフィードを供給できることから攻撃の起点としての役割も高いレベルでこなせる。鹿島のセンターバックには空中戦で圧倒的な強さを誇るDF植田直通がおり、手本となる存在が常に隣に居ることも大きい。さらに昨年までは植田と同じく日本代表経験のあるDF昌子源が居たことも関川を成長させた要因の1つだろう。

今季の鹿島は、前半戦こそ首位争いを演じていたが後半戦に入り直近5試合で挙げた白星がわずかに1つと失速が見られる。複数失点のゲームも続いており、守備の立て直しを図れるかで関川の評価もまた変わってくるだろう。過去多くの日本代表DFを輩出してきた鹿島。実力はもちろん、その系譜を絶やさないためにも関川の代表選出に懸かる期待は大きい。

大畑歩夢 写真:Getty Images

大畑歩夢(浦和レッズ)