今夏の移籍でJ2クラブへ加入した選手の中で、もっとも話題を呼んだ選手の1人であるMF土居聖真。ジュニアユース時代から鹿島アントラーズひと筋で、2011年から長きにわたってJリーグ屈指の名門クラブを支えてきたが、この夏、生まれ故郷のクラブであるモンテディオ山形への移籍を選んだ。
山形でのデビュー戦となったファジアーノ岡山戦でいきなりのゴールを挙げると、ここまで7試合で4ゴール1アシストをマーク。早くもチームにとってなくてはならない存在となっている。山形は冬にも多くの選手の獲得に成功しており、今季は優勝争いに加わるような躍進を期待されたが、シーズン序盤の3連敗などで勝ち点の取りこぼしも多く上位争いからは遠ざかった。しかし、終盤へと向かうにつれ徐々に調子を上げつつある。3年連続のプレーオフ進出に向け、頼れるベテラン土居のさらなる活躍が期待される。
千葉寛太(藤枝MYFC)
2022~2023の2シーズン、J3のFC今治で計19ゴールを挙げ今季は満を持して所属元の清水エスパルスで開幕を迎えていたFW千葉寛太。第8節徳島ヴォルティス戦でのスタメン出場など、5試合に出場し決定機に絡む場面もあったがリーグ戦でゴールを挙げることはできず、今夏同カテゴリーの同県クラブ藤枝MYFCへと武者修行へ出た。
加入後2試合は途中出場だったが、第25節の鹿児島ユナイテッド戦以降はスタメンに定着。ここまで9試合で2ゴール1アシストと、清水では挙げられなかったゴールも含め攻撃面で大いにチームに貢献している。今季藤枝は、開幕直後こそ4戦未勝利と出遅れたが、その後は4連勝などで勝ち点を積み上げ現在はプレーオフ圏と勝ち点2差で10位につけている。
昨季は夏にFW渡邉りょう、MF久保藤次郎といった主力の流出で苦しんだ藤枝。今夏もMF西矢健人が個人昇格でチームを離れた。しかし、千葉をはじめ複数の選手を補強しそれぞれが出場機会を得て活躍している。J2が今季で2季目となる藤枝、早くもJ1昇格に向けてプレーオフ進出を掴み取れるか。ストライカー千葉に懸かる期待もさらに大きくなりそうだ。