具体的にどのように機能するのか。ZeroEyes Oneでは、映像の中に銃が含まれていないかを正確に特定する自社開発のアルゴリズムを活用している。100万もの画像を使ってAIモデルを訓練しており、1秒あたり3万6,000フレームを分析する。

AI分析で銃が検知されると、その映像はすぐさま同社のオペレーションセンターと共有される。センターには、軍や警察などで働いた経験のあるスタッフが365日24時間常駐している。AIがフラッグを立てた映像をスタッフがレビューし、脅威が差し迫っていることが認められた場合、警察や顧客の連絡先にすぐさま通報する。

Image Credit : ZeroEyes

スタッフは、現場の状況や銃の種類、最後に銃が検知された場所、銃を所持している人物の特徴などを伝える。そうした緊急通報は、検知からわずか3〜5秒以内に行われるという。銃が絡むシーンでは一刻を争うことが往々にしてあり、即座にアクションにつなげることで事件の抑制につなげる。

未然に防ぐことに重点

銃撃で最も避けたいのは死傷者の発生だが、一度事件が発生すると現場の管理者はその他にも多大なコストを払うことになる。たとえば、現場がショッピングセンターであれば、施設を運営する企業は物理的な損壊や顧客の喪失、評判の低下、保険料の増大、さらには従業員の維持の問題などに直面するとZeroEyesは指摘する。

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犯罪対策として監視カメラを導入している例は多いが、ZeroEyes Oneではそうした既存の監視カメラを利用できることも大きい。監視カメラを設置していない場合は、ZeroEyes側で用意することも可能だ。

同社公式サイトによると、ZeroEyes OneはIPカメラ15台以下が対象で、サブスクリプション制(1、3、5年)となっている。費用は利用するカメラの台数によって異なり、1年契約の場合、1台の月額利用料は230ドル。3年契約で月額200ドル、5年契約で同190ドルとなる。カメラの台数が増えるほどに、1台あたりのコストは下がる。