「本物に見えたらリポスト」というハッシュタグと共に、止まり木に留まるセキセイインコの写真を、Xに投稿したのは「カミヤ・ハセ」さん。
パッと見では本物にしか見えないのですが、これはなんとカミヤさんが自作した立体切り絵のインコ。しかも100円ショップで購入した折り紙と画用紙で制作したのだとか。まさに弘法筆を選ばず……!
普段から切り絵作家として活動し、作品の販売や個展、ワークショップの開催など、精力的に活動しているカミヤさん。今回のセキセイインコの切り絵は、2020年10月に開催されたグループ展「ミニ自在展」に出展するために制作したものとのこと。
当時、グラデーションのかかった紙素材を探していたところ、立ち寄った100円ショップでたまたま良い具合の折り紙と画用紙を発見したため、材料として使ってみることにしたのだそうです。
インコの型紙を作るのに一週間ほど試作を繰り返し、型紙が完成すると、それを何枚も切ってためておいて組み立てるという作業で、一体あたりにかかる時間はおよそ1時間半ほど。展開図も公開していますが、実は一体につき2枚の切り絵しか使われていないというのだから驚きです。
特に目を引く背中の羽の模様は、実際のインコの写真を見ながら展開図に書き起こし、それを下書きにして切り絵で表現。カミヤさんが見定めた通り、折り紙や画用紙のグラデーションも相まって、実に美しい模様となっています。
こうして完成した作品は、まさしく本物のセキセイインコにしか見えないほどの出来栄えに。「どれが折り紙かな?と思ったら、全部!?」「え?紙!?」といったコメントと共に、多くの方が投稿をリポストしたようです。
なお、カミヤさんは、セキセイインコのペーパークラフトキットも販売しており、こちらには「ファイバークラフト紙」という水につけると柔らかくなり、乾燥すると硬くなるという特殊な性質をもつ紙を用いているとのこと。
カミヤさんと全く同じように……とは簡単にはいかないでしょうが、繊細な切り絵の世界に触れてみるのも良いかもしれません。
<記事化協力>
カミヤ・ハセ(切り絵ボトルと切り絵時計)さん(@kamiyahasse1)
文・山口弘剛/提供元・おたくま経済新聞
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