「この試合を任された高崎主審が、90分間責任を持ってゲームをコントロールした。彼はまだまだ若いですし、これから色々な経験をしていかないといけない。でもその彼が責任を持ってゲームをコントロールするなかで、ボールを交換するという判断をした。このジャッジを僕は支持します。それでいいんじゃないかと思います」
「こうしたシーン(PKの前にボールが濡らされる光景)を見たときに、たとえば相手チームのGKはどう思うのか。色々な感じ方があると思います。サッカーの試合は両チームにとってフェアなものでなければなりません。今回のケースで言えば、レフェリーは町田に対しても磐田にも中立な立場で、フェアにゲームを運営していく。藤尾選手がどういう意図でやったのか(ボールに水をかけたのか)は別として、その行為に対してレフェリーがそう判断した(アンフェアだと感じた)。それがレフェリー(の責務)だと思いますし、『では、少しだけ水をかけるのも駄目なんですか?』という議論になるのはナンセンスだと思います」
「レフェリーによってサッカー観は異なる」
先に述べた通り、藤尾は今季の他の試合でもPK直前にボールを濡らしており、このときはお咎めなし。佐藤氏による一連の説明を受け、報道陣のひとりが高崎主審の措置へ疑問を投げかけた。
ーこの試合以前にも同じことがあったのに、なぜ高崎さんだけボール交換を指示したのか。この点が腑に落ちない。今回高崎さんが下した判定が、今後どうなっていくのか(他の審判員も同様の措置をとるのか)。
「レフェリーによって審判観やサッカー観が異なりますし、そもそも(捌いている)ゲーム自体が違いますよね。また、相手GKが反応したとき(ボールへの水かけに不快感を示したとき)だけ審判が対応するのかと言われたら、そうでもないと思います。こうしたリスクを考えて審判員が早めに介入することもあります。ですので、1つ目や2つ目の試合(町田vs磐田戦以前)でレフェリーの対応がどうだったかという点につきましては、ここで何か言及することはないです」