ランサー/ミラージュベースの楽しい小型クーペだったが

(画像=実物を見るとコンパクトに安く済まそうと思わせるところはあったが、むしろ剛性など「塊感」は優れていた,『MOBY』より 引用)
三菱 FTOが発売されたのは1994年10月。
1970年代に販売されていた「ギャランクーペFTO」が、「ギャランGTO」の弟分的なポジションだったのと同様に、三菱 GTO(1990年)の弟分的なポジションの2ドアノッチバッククーペでした。
3ナンバーセダンのディアマンテがベースで、スーパーカースタイルながら装飾過剰、重量過大を指摘されることが多いGTOに対し、FTOは小型セダン/ハッチバックのランサー/ミラージュをベースにしていたので、サイズや重量面では問題なし。
優雅な曲線で構成されたデザインも、ガンダムチックなどと言われる無骨でペキペキとした曲線基調の三菱車からはイメージが大きく異なります(その点はGTOも同様ですが)。
エンジンも最上級グレードのGP系では、7,500回転までブン回せばリッター100馬力の最高出力200馬力を発揮するうえによく回る2リッターV6の6A12でしたし、ライバルのトヨタ セリカやホンダ インテグラクーペを上回り、パワフルにヒラヒラと走りました。
FRスポーツの日産 シルビアも、モデルチェンジでS14前期のエレガントなデートカー路線がもはや時代遅れと批判されている頃でしたし、文句なしに当時の1.8〜2リッター級スポーツではNo.1モデルと言えたでしょう。