今回の研究でも、まずウナギの稚魚(造影剤入り)を捕食者に食べさせることからはじめました。

上の3つの動画の1つ目はウナギが胃に向けて飲み込まれていく様子、2つ目は胃から食道へバックで遡っていく様子、3つ目はエラから外へ抜け出していく様子が映されています。

下の画像がそのX線映像です。

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ウナギの稚魚が飲み込まれて胃のほうに降りていく様子/Credit:Yuha Hasegawa et al.,Current Biolojy (2024)
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ウナギの稚魚がバックで胃から食道へ遡っていく様子/Credit:Yuha Hasegawa et al.,Current Biolojy (2024)
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ウナギの稚魚が食道からエラを経て脱出する様子。左下ではエラからウナギがスポーンと呼び出す様子が映されています/Credit:Yuha Hasegawa et al.,Current Biolojy (2024)

今回の研究でも、まずウナギの稚魚(造影剤入り)を捕食者に食べさせることからはじめました。

上の3つの動画の1つ目はウナギが胃に向けて飲み込まれていく様子、2つ目は胃から食道へバックで遡っていく様子、3つ目はエラから外へ抜け出していく様子が映されています。

すると捕食された32匹のうち13匹(40.6%)の尾の部分が捕食者のエラからニョロリと出てきたことが判明。

また尾を出した13匹のうち9匹(69.2%)が完全な脱出に成功しました。

(※エラから尾が出てくると捕食者も逃がすまいとする動きをみせるため、最後の最後で力尽きる個体がいるようです)

この結果は、ウナギの尾が脱出において先導役を果たす重要部位であることを示しています。

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胃の中のウナギがエラから出ていく過程/Credit:長崎大学 . ウナギ稚魚の特殊な逃げ技:捕食魚の胃の中から消化管内を遡って脱出する

もしかしたらウナギの尾には猫のヒゲのように通れる隙間を探し出すセンサーのような役割を持つ部位があるのかもしれません。