研究チームは、「ビッグホーンの脳損傷が少ない理由を解明することで、外傷性脳損傷の新しい治療につながるかもしれない」とも考えているようです。

とはいえ現段階で引き出せる教訓は、次のようなものでしょう。

屈強な頭突き動物であっても脳を損傷するのであれば、私たち人間は、頭部への衝撃に対してもっと慎重にならなければいない、というものです。

※この記事は2022年5月公開のものを再掲載しています。

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参考文献

Scientists See Signs of Traumatic Brain Injury in Headbutting Muskox
https://www.mountsinai.org/about/newsroom/2022/scientists-see-signs-of-traumatic-brain-injury-in-headbutting-muskox

Headbutts hurt the brain, even for a musk ox
https://www.sciencenews.org/article/headbutt-brain-damage-musk-ox-tau-dementia

元論文

Evidence of traumatic brain injury in headbutting bovids
https://link.springer.com/article/10.1007/s00401-022-02427-2

ライター

大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。

編集者

海沼 賢: ナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。