35歳で辞めるダンサーもいることを考えると、私はもうすぐ47歳になるという時期に踊っているわけなので…ただ、ダンサーとしての大きい役ではない、演劇的な要素に中心があるようなちょっとした役であれば、舞台に出るということはあり得るかも知れません。

Ballet for Life(バレエ・フォーライフ)©BBL – Guillermo Mendo Murillo

――芸術監督として今後新しいチャレンジなどは考えていますか?

ファブロー:2024/2025シーズンというのは、実はジル・ロマンがほぼ決めていて、私が細かな調整をこの後引き継いでいくという感じです。

何と言っても日本ツアーで始まる素晴らしいシーズンです。今回は西宮と札幌でも上演の機会をいただき、とにかく私たちのカンパニーにとって日本に行くということは本当に特別なことで、皆すごくモティベーションが上がっています。

その後スイスに戻って、モーリスのレパートリーに加えて、外部から招聘した振付家がカンパニーのために作った作品と組み合わせて上演します。その後にはブラジルにツアーが予定されていますが、久しぶりなので私たちも楽しみにしています。

そして12月にはローザンヌで10年ぶりの『バレエ・フォー・ライフ』の上演があります。私が踊ってきたフレディを今度は新しいジェネレーションに引き継ぐときが来たんだなと、そのチャンスが来たと考えています。新しいダンス、新しいフレディが誕生することになると思いますし、ぜひ楽しみにしていていただけると嬉しいです。

2025年の6月からは、私が決めるプログラムが予定されており、今の時点では100%ベジャール作品のプログラムを企画しています。

――日本の観客にメッセージを。

ファブロー:BBLは非常に素晴らしいカンパニーで、本当に才能あるダンサーが揃っています。モーリス・ベジャールの作品も他の振付家の作品も踊ることの出来る優秀なダンサーたちです。最後にベジャールの言葉を聞きながら終わりたいと思います。