好条件が揃ったことで、釣れる予感はついに現実のものになった。16:20頃、竿先を抑えた次の瞬間、ツツツーッと目印仕掛けが垂直に沈んだ、これは!と聞きアワセを入れると、魚の重みが乗り、竿は大きく曲がった。
完璧なアタリを捉えたクリーンヒットだが、聞きアワセで針掛かりしているのでバラシの危険性も高い。慎重なやりとりが続く中、竿に伝わる感触から判断して、どうやらカンダイではないと、ますます期待感が募る。
魚の引きは強く苦戦気味となったが、私なりの経験値が勝り、海面に銀色の魚体を浮かせることに成功。良型のチヌだ。空気を吸わせて動きを止め、無事にタモ入れに成功。検寸すると41cmの見事な魚体。これぞ落とし込み釣りという至極の1匹となった。
落とし込みで仕留めた41cmのチヌ(提供:TSUIRINEWSライター・伴野慶幸)
ただ、針は案の定上唇だけに刺さっていたので、バラシの可能性もあった。取り込みについては結果オーライだった。
針掛かりは上唇だけだった(提供:TSUIRINEWSライター・伴野慶幸)
17時の便で引き上げた
夕マヅメの好条件下、さらに粘れば釣果を重ねられる可能性もあったが、午前、午後のダブルヘッダー釣行だったので、疲れを溜め過ぎてはいけないと、1匹の釣果で切り上げて納竿し17時の便で引き上げた。
乗船場に戻ると釣果を船長に報告し、記念に写真を撮ってもらった。活け締めにして氷で冷やしたので、魚体が1cm縮んで40cmの釣果情報となったのはご愛敬。
船長も「夕方になるとチヌがビッシリ壁際に見えるんですよ」と、見えチヌの存在を把握していた。チヌは帰宅後捌いて、片身を塩焼きに、もう片身を1日寝かせて刺身で賞味した。
釣果は夕食に(提供:TSUIRINEWSライター・伴野慶幸)
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>