■自宅や図書館に「潜んだ罠」とは…
さて、同施設に違和感を覚えた人にとって最大の疑問となるのが「お金を払ってまで勉強場所を確保する必要があるのか?」という点だろう。
こちらの疑問に、山村さんは前出の体験談を挙げて「社会人という立場でいざ勉強しようとしたときに、それができる環境は限られているように思います」と答える。
また、その他のスペースでの勉強については「自宅ですと、家族がいる方からは『自分の部屋がない』「子どもの相手をしなくてはならない』といったご意見をよく聞きます。世帯の有無にかかわらず、自宅は生活空間なので『寝てしまう』『遊んでしまう』といった声も多いです」と指摘。
さらに「図書館は混雑していることが多く、場所によっては席の取り合いが発生しています。またXでも言及が多かったですが、公共の空間なだけに(言葉にしづらいですが)時間潰しや、涼しむためにたむろしている方々や、他の利用者にクレームを付けてくる方々(主に中年)などの存在があり、勉強に集中できない人が多いようです」と苦言を呈していた。
そうした背景を踏まえ、「人間がひとりで勉強するというのは、簡単なことではないのだと思います。ましてやそれを続けるとなると、一筋縄ではいかないです。私もジムに通っては辞めての繰り返しで、それだけ続けるというのは難しいことだと思います」と、勉強カフェの重要性を力説してくれたのだ。
勉強カフェは有料なので、必然的に「お金を払ってでも勉強したい」という人々が集まる。そうした同じ意識を持った人々同士の空間だからこそ、勉強に身が入るというものだろう。
山村さんは「このように、有料で場所を確保することでこそ、結果的に目標の達成により早く近づくものと考えています」とも分析していた。
今回の取材に際し、山村さんからは「勉強カフェは30代を中心に、高校生からシニアの方まで幅広くご利用頂いております。会員の皆さんに共通しているのは、何か目指すものがあってそのために勉強していること。なので店内は、いつも皆さんのやる気に満ちています!」と、力強いコメントが得られている。
また「もちろん毎日来ても、何時間勉強していても、誰にも咎められません。会員制と聞くとハードルが高いと思われるかもしれませんが、初回お試し利用ができますので、勉強道具をご持参し、ぜひお越しください!」とも呼びかけていたのだ。
勉強が長続きしない…という悩みを抱えている人は、ぜひ勉強カフェを利用してみてはいかがだろう。