■カフェで「勉強できない」理由に納得…

今回の取材を快諾し、応じてくれたのは「勉強カフェ」創業者の山村宙史(やまむらひろし)さん。

開業のきっかけをめぐり、山村さんは「昔、ファミレス(サイゼリヤ)の店長から金融業界に転職した際に、転職先の会社からある資格を取得するように言われ、3カ月の試用期間中に資格を取る必要に迫られたのが発端です」と振り返る。

しかし家で勉強するにも寝てしまい、図書館は夜遅くまで開いていない。そこでカフェや喫茶店で勉強しようとするも…元々ファミレスの店長だった山村さんは自身、混雑時に長居する客の対応に苦慮していた経験があり、憚(はばか)られてしまう。

自宅も駄目、図書館も駄目、カフェも駄目という三重苦を味わい、そこで初めて「学生の時は学校や図書室で勉強できたけど、社会人になっていざ勉強しようとしても、勉強しやすい場所は意外と無い…!?」という疑問にぶち当たったのだ。

調べてみると「有料自習室」なる施設を発見したが、当時の自習室は閉塞感が強くて空気の張り詰めている場所も多かったため、山村さんは「自分の理想の場所とはやや違いました」とも振り返っている。

街中で発見した謎のカフェ、名前2文字に目を疑う 「図書館じゃダメ?」と疑問の声も…
(画像=『Sirabee』より引用)

そこで「こういう場所があれば、自分なら行くのにな」「無いのなら、作れば良いのでは!」と発想を転換し、自身で作り上げた空間こそが「勉強カフェ」なのだ。