人々は自分と異なる考えの人を理解できていないことに気づいておらず、それゆえ一層極端な考えを持つようになってしまうというのです。

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相手の考えを決めつけずに、「理解しよう」と対話することが大切。 / Credit:Canva

そして研究チームは、こうした問題がすぐに解決することは難しいことを認めつつも、「異なる信念を持つ人々との会話は、互いに対する誤った思い込みを正すのに役立つかもしれません」と直接の対話が正しい理解への近道であると考えています。

確かに私たちは、意見の異なる相手に対して、言いたいことはわかる、というようについついわかった気になってしまいがちです。

しかし断片的な情報だけで判断していると、相手の考えを勘違いしてしまう可能性が高くなります。

これは会議でも、パートナーとの喧嘩でも、友人との会話の中でも起こりうることでしょう。

だからこそ、「自分は相手のことを正しく理解できていない」という考えを持って、相手としっかり会話することが大切です。

重要なのは相手の気持や考えをわかった気になって話を進めないことなのでしょう。

そしてもし、「自分が誤解されている」と感じた時も、誤解されたままにするのではなく、丁寧に話し合うことで、円滑な人間関係を構築できるかもしれません。

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参考文献

People are consistently and confidently wrong about those with opposing views
https://www.kcl.ac.uk/news/people-are-consistently-and-confidently-wrong-about-those-with-opposing-views

元論文

Poorer representation of minds underpins less accurate mental state inference for out-groups
https://doi.org/10.1038/s41598-024-67311-3