では、自閉症の人々がこれらTRPGでキャラクターになりきってゲームをした結果、どのような変化が生じたのでしょうか。
研究チームの報告によると、参加者たちは、「TRPGをプレイすることで友好的な環境が得られ、参加している他の人たちへの親しみを感じることができた」と語ったそうです。
また彼らは、「ゲームのキャラクターから得た特徴のいくつかを、ゲーム外にも持ち出すことができ、そこで自分自身に関してこれまでとは違った感覚を持つことができた」とも語っています。た
例えば参加者たちは、勇敢なキャラクターでプレイすることで、現実でもいくらか勇敢になれたと感じたわけです。
アサートン氏も、「参加者の多くは、このゲームの一部を日常生活にも応用しようとしている」と語りました。
RPGには確かに、人に自信をつけさせる効果があるのです。
今回の研究は自閉症の人々を対象に行われましたが、「コミュニケーションが苦手だ」「社会に馴染めるか不安だ」「自分が他の人にどう受け止められているのか怖い」「日常生活が辛い」と感じるのは、彼らだけではありません。
診断の有無に関わらず、私たちの多くは現実世界における生きづらさを噛みしめています。
だからこそ私たちも、RPGをプレイすることで少しでも自分を変革し、自信をつけることができるかもしれません。
主人公の考えや行動に感銘を受け、自分もそうあろうとすることで、現実世界が少しでも明るくなることに期待したいものです。
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参考文献
Dungeons and Dragons can help autistic people gain confidence and find their inner hero
https://www.plymouth.ac.uk/news/dungeons-and-dragons-can-help-autistic-people-gain-confidence-and-find-their-inner-hero