黒坂岳央です。

ビジネスをする上で最も重要なのは「信用」である。やっかいなことに信用というものは積み上げるのは数年、数十年かかるのに対して、失う時は一瞬という非対称性を持つ。

往々にしてビジネスにおける信用は、自ら「余計なこと」をして自滅しているパターンがほとんどだと感じる。自分自身への戒めも込めて取り上げたい。

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顧客が求めていないことをしない

仕事をする上で絶対にやってはいけないこと、それは「顧客が求めていないこと」をやってしまうことだ。その逆に求められることだけを徹底することで、人も仕事もドンドン集まってくる。

自分はYouTube動画発信をしている立場であり、同時にITやビジネスなどの知識、技術を学ぶためにYouTube動画を見ている立場でもある。他のチャンネルから着想を得たりすることもあり、専業視聴者よりさらに細かい点に気がついてしまう。

そんな自分が時々見かけるのは、最初は勢いがあってチャンネル登録者が5万、10万人に達してどの動画もアベレージで数万再生を叩き出していたのに、突然失速して今はどんな動画を出してもほとんど見られなくなってしまうというチャンネルだ。

興味を持ってあれこれ調べていく内に、こうしたチャンネルにはある共通点があることに気づく。それは「途中から余計なことをやりだした」ということだ。

具体的なチャンネル名は出さないが、一時期、破竹の勢いで人気インフルエンサーになった経営者向けのビジネスチャンネルがある。最初は企業経営に関する理論や技術を出していたチャンネルで、視聴者の多くが経営者で盛り上がっていた。しかし、途中から歌や雑談といった動画投稿が続いたことで今は100回前後の再生になってしまった。最盛期から登録者も数万人も減ってしまっている。正直、こうなってしまうともうそのチャンネルの発展性は絶望的であり、新たにゼロからチャンネルを作り直した方がいいだろう。