ユメカサゴはインド洋、太平洋、大西洋にかけて広く分布するよく知られた魚種です。
海底でじっとしている姿が眼を開けたまま夢を見て寝ているように見えることから、この和名が付けられたとの説があります。
チリ沖の海山にも住んでいたようですね。
コシオリエビ
コシオリエビ上科(Squat lobster)の一種と見られるロブスターも見つかりました。
コシオリエビは深海探査でよく見つかる生物ですが、こちらの薄ピンクの種は観察例がなく、チームも「新種の可能性が高い」と考えています。
スパゲッティモンスター
さらに前回の探査でも見つかっていたエイリアンのような深海生物が確認されました。
こちらはクダクラゲ目のボウズニラ科に属する一種と考えらており、たくさんの触手と海中をふわふわと漂う様子から”空飛ぶスパゲッティ・モンスター(flying spaghetti monster)”と通称されています。
生き姿を初めて見る「幻のイカ」
そして今回の目玉となるのは、こちらの小さな深海イカです。
これはプロマコテウティス属(Promachoteuthis)に分類されるイカであり、このグループはこれまでに3種のみが確認されています。
しかし、いずれも1800年代後半に採取された少数の遺骸にのみ基づいており、死んだ状態でしか見つかっていませんでした。
それが今回ついに生きた姿が初めて確認され、海洋生物学上の貴重な発見となりました。
28日間にわたる深海探査で、新種の可能性が高い生物は20種ほど見つかったとのことです。
SOIの海洋生物学者であるトマー・ケッター(Tomer Ketter)氏は「私たちの発見は深海の生態系の驚くべき多様性を浮き彫りにした」と説明。