■とっさに女性を抱き上げる
リリーさんはとっさに女性を抱き上げ、線路脇に倒れ込んだ。残された車椅子は電車に轢かれ、原型を留めない姿になってしまったそうだ。
その時の出来事について、リリーさんは「女性は車椅子で歩けないのに、電車のクラクションが聞こえて…。瞬時に『逃げなきゃ』と思ったんです」と明かす。
また、人生で初めて自分自身も「死ぬのかも」と感じたという。倒れ込んだリリーさんと電車との距離はたった50センチほどとかなりギリギリで、助かったと分かった時は恐怖と安堵で泣きそうになったそうだ。