同社はこれまでに、米Heifer InternationalやGlobal Maker Challenge、マイクロソフトのMicrosoft Airband Grant Fundから助成金を獲得している。
農家と買い手を直接つなぐ流通支援が次々誕生
オンライン上のプラットフォームを使って小規模農家と農産物の最終の買い手を直接つなぐことで、仲買人を省いて農業バリューチェーンの効率化を図ったり、農産物のロス削減に取り組んだりするスタートアップは数多く生まれている。ケニアのFarm to Feedは、規格外ないし余剰に生産された農産物を、農家が小売業者や学校、食糧支援プログラム、イベント会社などに直接販売するためのプラットフォームを提供している。これにより農産物のロス削減はもちろんのこと、農家が収入を増やしたり、買い手が手頃な価格で農産物を購入したりすることを可能にしている。
報道によれば同社は、2024年3月時点でエクイティーおよび助成金で累計100万ドルを調達しており、同年4月にはアフリカに特化した米投資会社 Renew Capitalから金額非公開の資金調達を行っている。
一方、同様の農産物販売プラットフォームのうち、伝統的な小売店への販売に特化しているのが、モロッコのYoLa Freshだ。同社によれば、モロッコではスーパーマーケットで農産物を購入する消費者はごく少数で、伝統的な小売店での購入が約90~95%を占めるという。YoLa Freshのプラットフォームは、モロッコ国内の1,000以上の小売店に利用されている。報道によれば、毎月1,200トン以上の農産物の販売を仲介しており、月間GMV(流通取引総額)は100万ドルに達している。小売店あたりの注文件数は週平均4件で、顧客維持率は85%であるという。同社は2024年5月にはプレシリーズAラウンドで総額700万ドルを調達している。