イタリアの数学者フィボナッチは1202年、0が桁の多い複雑な数の計算をするのに優れていることを明らかにしました。
フランスの哲学者ルネ・デカルトは17世紀、2つの数字を使って、空間内の位置を点で、数式を線で表す座標系を発明しました。その平面の中心点は(0、0)です。
ドイツのライプニッツ(1646〜1716)は、1と0を使う「二進法」を開発。これがコンピューターの基礎になります。
また、イギリスのニュートン(1642〜1727)は、微分・積分に0を用いて、運動と変化を理解できるようにしました。
それから、フランスのラグランジュ(1736〜1813)は、近くにある2つの天体が、互いに引力を打ち消しあって、差し引きゼロになる空間内での位置を計算しました。
これは、ラグランジュ点と呼ばれ衛星を打ち上げて安定した軌道に乗せるために使われています。
このように数学や科学は、ゼロの理解によって大きく進歩しているのです。
※この記事は、2021年1月に公開したものを再掲載しています。
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参考文献
『NewScientist 起源図鑑』
https://www.amazon.co.jp/New-Scientist-%E8%B5%B7%E6%BA%90%E5%9B%B3%E9%91%91-%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%90%E3%83%B3%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%B8%E3%81%9D%E3%81%AE%E3%82%B4%E3%83%9E%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%80%81%E3%81%BB%E3%81%A8%E3%82%93%E3%81%A9%E3%81%82%E3%82%89%E3%82%86%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2-%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B3/dp/4799322079