■パイユート族(Paiute)の白い巨人伝説
アメリカ西部のネバダ州と、ユタ州、オレゴン州、カリフォルニア州、アイダホ州にまたがる広域な盆地に居住していたのがパイユート族である。
パイユート族の生まれでインディアンの女性としては初めて英語で著作を著したサラ・ウィネマッカは、自著『Life among the Paiutes: Torts and Claims』(1882年刊)の中で、シーテカー族(Si-Te-Cah)と呼ばれる赤い髪の巨人族のことに触れている。
シーテカー族は血に飢えた種族で、周囲の部族に敵意をむき出しにしていて、彼らの風習である人肉食の犠牲になった者も少なくなかったという。そこでパイユート族は決起してシーテカー族の居住区を攻撃し、大戦争を繰り広げたということだ。現在このシーテカー族がいないということは、パイユート族の勝利に終わったことを暗に示す。最後にパイユート族がシーテカー族を追い詰めた洞窟は、1900年代の初めに発掘調査が行われていて、数千にも及ぶ物品といくつかの人骨が発見されている。発見された頭蓋骨の中には異様に大きい下顎の骨もあり、シーテカー族が本当に実在していたのではないかという可能性が指摘されることになった。
■エクアドル・マンタの白い巨人伝説
中南米エクアドル・マンタに伝わる白い巨人伝説を書き留めていたのが、中世スペインの軍人で年代記作家であるペドロ・デ・シエサ・デ・レオンだ。彼の著書『ペルー誌』(1553年刊)には、アンデス山脈一帯の文化圏に属する部族が白い巨人伝説を持っていることが綴られている。
伝承によれば巨人たちはボートに乗って太平洋に面しているサンタ・エレーナの海岸に上陸してきたという。彼らはとても背が高く、足も大きかったため現地の人々に多大な恐怖を与えたという。手足はボディに比べてさらに大きく、怪物のような頭部は肩までかかる髪に覆われ、その目は小さな皿ほどもあった。
彼らは性的に堕落していたことから現地人に嫌われるようになり、それを知った“天”はこの巨人たちを絶滅させたということだ。
このようにアメリカ各地に伝えられている白い巨人伝説であるが、いずれも最後は姿を消しているのが興味深いと言えるだろう。単なる伝説なのか、それとも実在していたのか? この中ではやはりシーテカー族が気になるが、やはり本格的な調査と分析が待たれるところだ。現代にも語り継がれる“巨人”の話題をこれからも注目していきたい。 参考:「Disclose.tv」ほか
※当記事は2016年の記事を再編集して掲載しています。
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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