一方の日本。学究者の集まりであるジャクソンホールに行けず、閉会中の国会審議にお付き合いさせられた植田日銀総裁。言葉を選んだようですが、基本的には中立金利まで引き上げる、よってあと数段の利上げがあることを内包しています。前回の引き上げ幅はわずか0.15%。次回も通常の0.25%ではなく刻む可能性がありますが、今は金利がある世界を人々のマインドの中に植え付ける過程にある、そういう風にとらえています。株価が暴落した際、ハト派とされる内田副総裁のコメントで落ち着きを取り戻しましたが、あくまでも表現力と市場との対話の問題であり、植田さんも内田さんも思想は同じだとみています。

植田和男日銀総裁 日銀HPより

なぜ辞めない、斎藤元彦知事

ある意味、強い精神力を持っている、それが第三者の目線で見た斎藤元彦兵庫県知事であります。これだけ連日騒がれ、間接的にお亡くなりなった方がいて、「おねだり」にパワハラの事実がよくもこれだけ出てくるものだと思うのですが、のらりくらりとかわし続けています。辞めない理由に知事報酬とか退職金といった話もあります。一理あるでしょう。「おねだり」の内容からすると斎藤氏が後天的に育んだ性格で無意識のうちにそう言っているとしか思えません。つまり人から貰うことに快感があるのですが、その背景は若い時に経済的な問題を抱えていたのではないかと察します。平たく言えば「卑しい系」です。

パワハラ的な言動については自己過信が背景にあるのでしょう。氏の家系はそう悪くなく、親戚は街の名士だったようです。その点から「上から目線」が何らかの形で醸成され、更に東大から総務省、知事というエリートっぽい流れが更に後押ししたとみています。これらを見て思うのは選挙における人の選択は実に難しいものだということです。10日から2週間程度の選挙期間の間で候補者の表層上の公約をいくら聞かされてもその方の性格を分析することはほぼ不可能だからです。自民党総裁選ぐらいになるとメディアが長年捉え続けてきた「人格の証拠」があるので性格はある程度想定できるのですが、地方選だとさっぱりわからない、これが実情ではないかと思います。