各社の競争も激化、玩具メーカーも台頭

 各社の競争は激化しており、メディアも注目している。

 今年4月、『グミがわかればヒットの法則がわかる』(白鳥和生著、プレジデント社刊)という単行本も発売された。著者・出版社の許可を得たので内容の一部を紹介したい。

グミ市場、10年前の3倍に急拡大…フルーツ感と噛み心地にも変化
(画像=グミにフォーカスした本も出た(筆者撮影)、『Business Journal』より 引用)
グミ市場、10年前の3倍に急拡大…フルーツ感と噛み心地にも変化
(画像=『Business Journal』より 引用)

 上表のように2022年のメーカー別順位は1位明治、2位カンロだったが、近年は明治やUHA味覚糖などがシェアを落とし、カンロが伸びている。上位に玩具メーカーのバンダイが入るのが意外かもしれないが、アニメのキャラクター系グミが人気だ。

 マーケティング視点で気になる部分もあったので、一部紹介しよう。

<もうひとつ興味深いデータがある。グミはガムの市場から顧客を奪っているわけではないということを、マクロミルが分析している。同社によると、錠菓も含めたガムなどの口中清涼菓子のほかにキャンディー、チョコレートからも顧客がグミに流入しているという>(同書P23より引用)

 これに続き、小袋タイプのチョコレート菓子(ポケチョコ)から約16億円がグミに流れた例を紹介する。上記の錠菓とは「ミンティア」などのタブレット菓子だが、コロナ禍のマスク生活、人に会う機会の減少で口臭ケアの必要性も減り、一時販売が激減した。