因果的に何の関係もないはずの遠く離れた2つの出来事が同期をみせる現象「シンクロニシティ」。心理学者カール・ユングが提唱して以来、あらゆる分野で語られてきた概念であるが、その中には「ダーク・シンクロニシティ」とも言うべき、人の死にまつわる一致も存在する。この記事では実際に起こった「ダーク・シンクロニシティ」の実例を8つご紹介しよう。

■ウンベルト一世

恐ろしい負の一致「ダーク・シンクロニシティ」の実例8選! 同期死、同期不幸…理屈では説明できない絶望の連鎖とは
(画像=『TOCANA』より 引用)

 1900年7月29日、イタリア王国第2代国王ウンベルト一世が、アナーキストによりパレード中に暗殺される事件が起きたが、この暗殺事件にはあまりにも奇妙なシンクロがあったという。暗殺の前日、7月28日、ウンベルト一世はイタリア北部の都市・モンツァのあるレストランで食事をとったところ、その店のオーナーが顔付きも含め妙に自身と共通点が多いことに気付いた。そこで、詳しく話を聞いてみると、オーナーの名前は国王と同じくウンベルト、同年同日同時刻に同市内で誕生し、息子の名前から妻の名前まで全て一致したのだ。さらには、ウンベルト一世が国王に即位した日と、そのレストランがオープンした日まで同じだったというから驚きである。

 あまりの共通点の多さに意気投合した2人は、翌日のパレードで再会すると約束。しかし当日、たまたまオーナーは手入れをしていた銃が暴発し、死亡、パレードに現れることはなかった。その直後、ウンベルト一世も暗殺者の凶弾に斃れた。