みなさんは夏にチョコレートが白く変色しているのを見たことがありませんか?
あれってチョコの見た目も悪くなってしまいますし、なんか傷んでるんじゃないかと不安になりますよね。
この現象には正式名称があり、それは「ブルーム現象」といいます。
ブルーム現象ではチョコレートの成分が分離することで、見た目だけではなく食感なども変わってしまうこともあるのですが、どのチョコレートでも起こる可能性があります。
そこでここでは、「ブルーム現象はなぜ起きるのか」「白くなったチョコは食べても平気なのか」などを解説します。

目次
チョコが白く変色してしまう「ブルーム現象」
ブルーム現象には2種類ある

チョコが白く変色してしまう「ブルーム現象」

チョコが変色する「ブルーム現象」とはどんなもの?!夏や暑い日に一度は経験したことがあるかも?
(画像=『FUNDO』より 引用)

チョコレートが白く変色してしまうことをブルーム現象と呼ぶのですが、具体的にどのような状況でそうなるのでしょうか。
そこで、ここではまずブルーム現象とはどういうものなのか詳しく解説します。

ブルーム現象とは
ブルーム現象とは、チョコレートに含まれるカカオバターや砂糖が浮き出た状態を指します。
花が咲く、というの意味の「bloom(ブルーム)」という英単語にちなんでいます。
浮き出てきた成分が花のように広がるところから来た名前となります。
結晶が白く浮き出てしまった状態を見立てた言葉であり、ブルーミングやチョコレートブルームとも呼ばれています。

食べても大丈夫?
では、ブルーム現象を起こしているチョコレートは食べても大丈夫なのでしょうか。
見方によっては腐っているようにも見えてしまうし、カビが生えているようにも見えてしまうかもしれません。
しかし、食べて問題はありません!
あくまでも成分が分離しているだけですが、本来のチョコレートが持つ風味は損なわれているかもしれません。
チョコレート本来が持つ滑らかさが消えてしまい、舌触りなどの食感も悪くなってしまう可能性があるので注意してください。
また、見た目もあまり良くはありません。

ブルーム現象はチョコ以外でも起きる
ブルーム現象が起きるのは、チョコレートだけとは限りません。
その他の食べ物でも発生することがあります。
たとえばカレーのルーやココアがあげられます。
脂質と糖分の多く含まれたクッキーでもブルーム現象が起きることがあります。

ブルーム現象には2種類ある

チョコが変色する「ブルーム現象」とはどんなもの?!夏や暑い日に一度は経験したことがあるかも?
(画像=『FUNDO』より 引用)

ブルーミングやチョコレートブルームとも呼ばれるブルーム現象は2種類に大別できます。
それがファットブルームとシュガーブルームです。

ファットブルーム
ファットブルームのファットとは、油のことです。
別名ではオイルブルームと呼ばれることもありますが、文字通り油脂成分が分離してしまった状態となります。
チョコレートにはココアバターと呼ばれるカカオ由来の油脂分が多く含まれており、ファットブルームはこのココアバターによるブルーム現象となります。
ココアバターが表面へと浮き出ることで艶が消え、白く濁ったようになってしまいます。

シュガーブルーム
シュガーブルームのシュガーは正に砂糖のことで、砂糖成分が分離している状態です。
こちらはチョコレートに含まれている砂糖が浮き出た状態で、シュガーブルームは砂糖によるブルーム現象のことを意味しています。
砂糖が表面に浮き出てしまっているため、ざらざらとした舌触りとなり、滑らかさも消えてしまっています。