ヒラリークリントン氏が「(ガラスの天井)を突破することに限りなく近づいている」とハリス氏にエールを送っています。ヒラリー氏にしてみれば自分が成し得なかったことをハリス氏が実現にまい進しているのが感慨ひとしおなのだと思います。私は国家元首は男だろうが女だろうがまったく気にしておらず、ふさわしければそれでよしなのです。ただ、ヒラリー氏は女性がトップになることをあまりに強調するあまり逆差別のようにも聞こえるのです。彼女のステートメントはその点で古くさく、現代社会にマッチしていないのです。

アメリカで女性大統領が就任するときは就任するのです。それが今回かどうかはわかりません。それを決めるのはアメリカです。トランプ氏は強いアメリカの復活を明白に提示しています。ハリス氏は居心地よい社会でしょうか?アメリカは日本のように高齢者化社会ではないのです。もっと野望がある社会を生み出す力強さを示さないと心に訴えるものがない気がします。

ハリス氏は私の感覚では極めて優秀な実務担当者。日本でいうなら事務次官をやらせたら相当有能だと思いますが、人々のベクトルをまとめる手腕は本当に未知数であります。ただし、大統領せきょは後戻りできない、これまた事実であり、選ばれた人と共にアメリカの船出が始まるともいえるでしょう。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年8月22日の記事より転載させていただきました。