JALのパイロット自社養成

 例としてJALの公式サイト上で自社養成パイロットの募集要項をみてみると、25年度入社募集は新卒採用・キャリア採用合計で50名程度。選考プロセスは「基本情報登録WEBエントリー」「心理適性検査」「1次面接」「2次面接」「英会話試験」「飛行適性検査」「航空身体検査」「最終面接」。このほか、身体条件として各眼の矯正視力(眼鏡・コンタクトレンズ着用可)が1.0以上であること、各眼の屈折度が-6.0~+2.0ジオプトリー内であること(オルソケラトロジーを6ケ月以内に受けていないこと)、心身ともに健康で航空機の乗務に支障がないことなども課されている。

 JAL自社養成の場合、入社後はまず1年半程度、空港や営業などの事業所で地上業務に就き、その後に2年半程度、国内および米国アリゾナ州フェニックス、グアムなどで運航乗務員に必要な座学と訓練を受ける。よって副操縦士として乗務を開始するのは入社から4~5年目となる。仮に高校3年生が本気で民間航空機のパイロットになろうと決意した場合、実際にパイロットとして乗務できるのは10年後くらいになるという見方は、概ね現実的だということになる。