謎を解明するため研究者たちは84人の被験者を用意し、あらかじめ録音しておいた冷たい水の音(5℃・10℃)と熱い水の音(85℃・90℃)を聞かせ、予測される水の温度レベルを0%から100%の間で答えてもらうことにしました。
ここで言う水の温度レベルは0%なら非常に冷たく100%なら非常に熱いことを意味します。

すると上のグラフのように5℃と10℃の水の音に対して被験者たちは水の温度レベルを平均して30%%前後だと回答し、85℃と90℃の水の音に対しては70%前後であると回答しまし、音と温度の間に明白な相関関係があることが示されました。
この結果は人間は音を聞くだけで水の温度を偶然を遥かに超えた正確性で言い当てられることを示します。
しかしそうなると気になるのが、この温度を聞く能力が先天性のものなのか、学習によって身に付いたものなのかです。
そこで研究者たちは、水の温度と水の音を関連付ける学習がAIに可能かどうかを確かめてみました。
もしAIが温度と音を関連付けることが可能ならば、水の音には温度にかんする情報が含まれていることになります。
すると学習が済んだAIは人間よりも正確に、水の温度を音だけで検知できることが示されました。