もちろん私は新しい事業が大好きなのでこのまま断捨離し続けて業務量半分になってのんびりするかといえば気持ちの中で葛藤がありそうです。そうだとしてもその時に新しいことにフレッシュな気持ちで取り組むので個人的にはポジティブで健全なチャレンジだと考えています。

さて、海外から日本を眺めていると確かに私が日本を出た92年初頭から働き方は大きく改善したと思います。あの頃は「会社に住んでいる社員」がまるでヒーローのように扱われたこともあります。段ボールの簡易ベッドは浮浪者の特権ではなく、24時間働く方の重要な仮眠施設だったというと今の若い方には驚愕の思いでしょう。

私が思う日本人の働き方は戦後の経済回復期、高度成長期にがむしゃらに働く時代の最後の名残が栄養ドリンク「リゲイン」の「24時間働けますか?」だったのではないかと考えます。80年代後半から90年代初頭です。私の周りでどの栄養ドリンクが最強か、という話題はよく耳にし、一本2500円の〇〇は効くぞ、真顔で言われるとこれぞ企業戦士の鏡だと思ったものです。

その後、経済が落ち込んだと同時に働き方の構造改革が始まったと考えています。派遣社員という過渡期の流れから今では正社員化を進める大手も増え、働く側からすれば働き方の選択肢が増えたとも言えます。

一方、休みという点からはほとんどの労働者は正月、ゴールデンウィーク、お盆という3つの時期に休みをまとめて取るパターンが主流で、混雑と宿泊費や航空券などの価格高騰を招いています。これをもう少しフレキシブルにできればベストです。欧米では例えば7-8月の2か月の間で休みを10日間とるといった感じなのである程度はバラけるのですが、日本はお盆という行事的に意味を持たせた日があり、それに合わせて会社が一斉休業を行うので休みをずらすという発想が生まれないのでしょう。

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おかげさまで先週今週と日本からの来客が多く、私までてんてこ舞いであります。