発信スキルは所得の多寡だけではなく、生き方そのものも変えてしまう力がある。

2.失敗スキル

非常に多くの人に「失敗を許容できるのは生まれつきの性格」と誤解されている。スキルとは多くの人ができないことを知識や技術の取得を通じてできるようにするプロセスのことなので、その定義で考えるなら失敗を受け入れる力は明確にスキルに位置する。

時々、生まれつき失敗スキルの高い人がいるが、そうした人は例外として90%以上の人は失敗を受け入れられないメンタリティと考えていい。

子供は失敗を怖がらない、という話があるが実際には間違いだ。小学生の段階で「失敗したくない、失敗は自己否定感を覚えるので避けたい」という思考になる子は非常に多い。学校では「”間違い”とストレートに言うと子供がショックを受けるので”いいね、その考えもあるね。他の考えはありそう?”と一旦受け入れる」という話があった。育児本にも「間違い、という言い方をするな」とよく書かれている。その後も人は学業や仕事に点数がつけられ、その後はプライドも持つようになることでますます失敗ができなくなる。

自分も元々、失敗を恐れて何一つ挑戦できない人間だったのだが、途中から学習を経て失敗を許容できるスキルを取得した。そうしたことで、やる前に失敗を恐れて非効率にいつまでも情報収集や準備をし続けることをやめ、まず小さく始めて失敗からデータを集めて改善を繰り返す、という最も合理的なビジネスプロセスを獲得することができた。

何事も早い段階でできるだけたくさんの小さな失敗から学ぶフェーズがあり、これがラーニングゾーンとして最も伸びやすい領域として機能する。だが、失敗スキルがなければいつまでも怖がり続けて、永遠に準備をし続けてしまう。そうなれば周囲の人から保証を得ないと一切行動できず、そのような自走できないビジネスマンは市場価値が高いとは言えない。それ故に一日でも早く取得したいスキルだ。

3.習慣化スキル