上げ下ろしが容易なソフトトップ
ソフトトップはリアウインドーと後部サイドウインドーが透明プラスチック製で、軽量ではあるが耐久性に劣る。トップ自体は防水加工を施したキャンバス製で、上げ下ろしは手動で行う。折り畳んだトップは後部座席とトランクの間にうまく収められ、後方視界を妨げることはない。その代わり、後部座席のスペースは若干犠牲になっている。販売価格は48万9000円で、標準型セダンより6万円高く設定されていた。
1966年4月にパブリカ・シリーズはマイナーチェンジを実施、絶対的な性能向上のためエンジン排気量を790㏄に拡大(2U-C型、出力40ps/5000rpm)し、内外装を一新して「New パブリカ」として売り出した。コンバーチブルもトップの構造や素材が改良され、サイドウインドーを嵌め込み式にするなど耐候性を向上させた。エンジンも強化され、トップを脱着式の強化プラスチック製としたデタッチャブルトップなども現れた。大きな足跡を残した初代パブリカは、1969年3月新型の登場で生産を中止する。
トヨタ・パブリカ・コンバーチブル主要諸元
モデル=1963年パブリカ・コンバーチブル(UP10S型)
トランスミッション=4速MT(フロアシフト)
全長×全幅×全高=3585×1415×1335mm
ホイールベース=2130mm
トレッド=前1203/後1160mm
車重=625kg
エンジン=697cc空冷水平対向2気筒ツインキャブ (U-B型)
最高出力=36ps/5000rpm
最大トルク=5.7kg・m/4000rpm
最高速度=120km/h
サスペンション=前ウィッシュボーン/半楕円リーフ
ブレーキ=前後ドラム
タイヤ&ホイール=6.00-12-4PR+スチール
駆動方式=FR
乗車定員=4名