外出先で授乳室を使いたくても、どこにあるか分からない……!
そんな風にこまる保護者の数は多く、100人の赤ちゃんに対して、授乳室数はわずか3%なのだそうです。
これでは、乳幼児を抱えた保護者が外出するためのハードルは高く、育児の難しさ・つらさを感じてしまう1つの要因になってしまうでしょう。
そんな課題を解決するためのサービスとして、神奈川県横浜市に拠点を置いて活動するスタートアップ企業Trim株式会社(以下、Trim)が開発した「mamaro」というベビーケアルームをご存じでしょうか。
mamaroは、商業施設や自治体庁舎、鉄道駅などで全国的に普及が進んでおり、2024年7月時点で約700台が導入。東京ドームやららぽーとなどにも設置されています。
mamaroの室内
なぜ、このmamaroの普及が全国で進んでいるのか。今回は、Trimがmamaroに仕掛けた画期性と、そのビジネスモデルについてU-NOTE編集部が追究してきました。
デザインが良い
今回、mamaroに関する記事を書くうえで、実物を見せてもらいました。最初に思ったのは、
「デザインが良いな……」
ということでした。
mamaroは、丸みのある箱形のベビーケアルームで、大きさは1畳ほど。表面は木を基調としたデザインをしています。大きな哺乳瓶のイラストも描かれており、誰かが使っているときには、このマークが点灯する仕組みです。
ルーム内は完全個室となっており、内側から鍵をかけて授乳や搾乳、おむつ交換などで利用できます。また、男性にも利用可能としました。
Trim代表の長谷川裕介さんは、
「お父さんが使うことで、お出かけ中のお母さんが1人になれる時間を作ることができます。そうすると、これまでは子供服売り場でしかお買い物ができなかったお母さんも、自分のために化粧品の売り場などに行けるようになります。