今後行われる第二段階のテストでは、T-Flightを時速1000kmで走行させる予定です。
ただし、これを実現するには、少なくとも60kmにわたる長距離コースが必要であり、テストが行われるのは、いくらか先のことになるでしょう。
そして2017年の中国航天科工集団(CASIC)の動画では、時速4000kmを目指すと述べられています。
この桁外れな速度が本当に実現するかどうかは疑わしいものですが、現在取り組んでいる時速1000kmを達成した際には、いくらか現実味を帯びた言葉として聞こえるでしょう。
仮に時速4000kmを達成できたとすると、単純計算で、東京から大阪まで(直線距離400km)6分で到着することになります。
新幹線「のぞみ」であれば2時間30分かかる距離を、10分以内で走行してしまいます。
もちろん、これは単純計算した話であり、日本の国土でこの速度を出すのは、加速や減速の手間も考慮するとあまり効率が良いとは言えません。
このような超高速な乗り物は、長大な距離を結ぶ大陸鉄道ならではの発想でしょう。
一方で、多くの人が感じるように、このプロジェクトが本当に成功するのか、またプロジェクトを続けるための資金を入手し続けることができるのか、疑問が残ります。
また安全性に関する懸念もあります。
もしこんな速度で、走行中に予期せぬトラブルが生じた場合、車両がそのまま「巨大レールガンの弾丸」になりかねません。
乗客どころか周辺地域にも甚大な被害を及ぼす恐れがあります。
いずれにしても、世界最速を目指す中国版ハイパーループ「T-Flight」が今後どう実現されるのかは、技術的に興味深いですね。
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参考文献
621-mph maglev vacuum train “T-Flight” test successful
https://newatlas.com/transport/tflight-chinese-maglev-train-test-successful/