東京から大阪まで僅か6分しかかからない、まるで夢のような乗り物が、現在中国で開発中です。
飛行機を使って1時間ほどかけていた距離を、コーヒー1杯を飲み切らないうちに進んでしまうのです。
これを可能にする「時速4000km」という目標を掲げたプロジェクトが中国で進行中です。
中国で打ち上げロケットやミサイル兵器の開発を行っている中国航天科工集団(CASIC)が、減圧チューブの中を磁気浮上によって走る「T-Flight」を開発中なのです。
第二段のテストでは時速1000kmで走行させる予定であり、これに向けて多くの試験を繰り返しています。
目次
- 頓挫するハイパーループ・プロジェクトと中国の「T-Flight」
- 減圧チューブ内を走る「時速4000kmの磁気浮上式列車」
頓挫するハイパーループ・プロジェクトと中国の「T-Flight」
減圧チューブの中を高速で走らせる鉄道と言えば、2013年にアメリカの実業家イーロン・マスク氏が発表した「ハイパーループ」プロジェクトが有名です。
ハイパーループは、減圧したチューブの中を乗車用ポッドが空気抵抗や摩擦を受けずに走行する交通手段として掲げられました。
この仕組みは、既存の高速鉄道と比較してエネルギー効率が高く、「超音速で人や物を運ぶことができる」と考えられています。
関係者たちは、「このハイパーループは時速1220kmで走行できる」と主張しています。
日本で現在計画中のリニア中央新幹線は世界最速レベルであり、時速500kmで東京・大阪間を運転する予定です。
このことを考えると、ハイパーループは実現すれば、私たちの移動の常識を大きく覆すものになるでしょう。
しかし、これまでに立ち上がった様々なハイパーループのプロジェクトにおいて、その多くが技術的な課題により頓挫しています。