少し前の日経オンラインにあまりにも品格がない記事が大きく掲載されていました。ばかばかしい記事ですが、ちょっと反応してみようと思います。記事のタイトルは「若い記者夫婦が年金生活してみた 1日4500円、節約苦悩」。

1日4500円、10日で45000円の軍資金でこの若夫婦は生活できるかを実証実験したというものです。一日4500円という数字は夫婦の厚生年金が23万円と仮定し、光熱費や医療費、通信費を差し引いた金額とのこと。そもそもそこがやけに少ないなと思います。前提が違うのではないかと思います。

ArLawKa AungTun/iStock

結論から言うとこの記者夫婦はFailでした。奥さんのメガネが壊れて約13000円を出費したのが痛かったとなっています。ただ私が興味を持った問題はそこではありません。支出の内訳をみると通常の生活必需品以外にクリーニング代、ランチ代、コンビニ支出、交際費、娯楽費がざっと25000円あるのです。私の目から見ると歳をとると使わないであろう費用が計上されている点とこの夫婦が明らかに浪費型に見えるのです。

例えばクリーニング代は歳をとるとあまりかからないでしょう。ちなみに私、そもそもクリーニング屋にご縁があったことが人生であまりないのです。バンクーバーでクリーニング店に洋服を出している人は少ないのです。私の事業の一つ、商業不動産部門でかつてテナントにクリーニング屋が入っていたのですが、あまりに暇で10年ぐらいやって閉店しました。お店の方が「一日の売り上げは15000円ぐらい。儲けがあるのはドレスのクリーニングだけど最近はほとんどないんだよねぇ」と。日本はなんでもクリーニング屋ですが、こちらは多くの方が自分で工夫しているように見受けられます。