攻めのValve Steam Deck、任天堂Switch、Ayaneo製ゲーム機とは正反対のベクトル。
Anbernic RG35XXが追求したのはノスタルジーと快適性です。
(任天堂の法務に訴えられない範囲で)初代ゲームボーイを限りなく忠実に再現しました。時間軸的には、ゲームが3Dになる前の、横スクロールがすべてだった時代が見本。
価格も値ごろだし、ファンがクリエイトしたOSに切り替えたりの楽しみ方もできますよ。
Anbernicのハンドヘルドは年を重ねるごとに性能が上がっています。最近は高級感のあるタッチ画面のAndroid機やWindows機まであってSteam Deckに迫る勢い。
そんなときRG35XXみたいなミニちゃんを出すのも謎ですが、2022年にバカ売れした60ドルのMiyoo Miniが入手困難になったので、GKD Mini Plus同様、あわよくば二匹目のどじょう狙いなんでしょう。
Miyoo Miniの価格と性能の絶妙なバランスを踏襲しつつ、独自の改善を加えています。
注:レビュー機はオンラインストア「KeepRetro」から提供いただきました。
Anbernic RG35XX
これは何?:ゲームボーイのクローン。エミュレーションでPS1以前のレトロゲーム数千種が楽しめる!(アナログスティックはついていません)
価格:65ドル(約8,500円)
好きなところ:上質なハードウェア、microSDカードスロットが2つあるので、ゲーム用とシステム用を別々に分けられる、画面はMiyoo Miniよりずっといい
好きじゃないところ:処理パワーが市場ベストってほどじゃない(一部の16ビットタイトルは設定をいじらないとスムーズにプレイできない)、画面も自社ベストってほどじゃない(そのぶん価格は安い)
21世紀のゲームボーイ
任天堂ゲームボーイ誕生から34年。そのデザインは今も広く愛されています。
Anbernic RG35XXでは右下だけ角が丸くなってるところまで初代ゲームボーイそのまんまで、スピーカーの穴の傾きと本数、選択&スタート用ボタンの配置にいたるまで参考にしまくりです。
最近の中国製ゲーム機は英字フォントが微妙で、これなんかも「X」が「H」に空目します。
手元がプルプルしてなかったら極細ペンで直すのにな…。という独り言はありますが、本体のルック&フィールは最高ですし、手に持ってよし、プレイしてよし。あんまり手抜きした感じはしません。