■人類初の偉業の裏にも不可解な事実
そして翌1961年4月12日、ユーリー・ガガーリンが有人衛星ボストーク1号に搭乗し、人類初の宇宙飛行に成功した。だが、このときの報道を確認すると、いくつか奇妙な点に気づく。
実は、ソ連の国内ではすでに打ち上げの2日前、4月10日に、有人宇宙船を打ち上げたという噂が広まっていたのだ。しかし、当局からは何の発表もなく、11日になるとこれは単なる噂に過ぎないとも考えられた。ところが12日になって突然ソ連は、ガガーリン少佐の飛行を発表した。この経緯を見ると、前述のハインラインの話にも何らかの根拠があったのではないかと思いたくなる。しかも、ソ連当局が発表したのは、実際の打ち上げから1時間後、つまり衛星が軌道に乗ったのを確認してからのことである。さらに飛行中、ガガーリンは二階級特進して中尉から少佐に昇進しているが、この背景には、ガガーリンが生還できる可能性は低いと政府高官が考えていたことがあるとも言われている。つまり、もしガガーリンの飛行が失敗していれば、彼自身も幽霊宇宙飛行士のひとりとして歴史の闇に葬られていた可能性があるのだ。
ガガーリン以後も、他国の衛星追跡ステーションがソ連領内からの宇宙船打ち上げを確認し、しかも機内から発した音声をキャッチしながら、ソ連政府からは何の発表もないという事案がいくつも報告されている。1961年に限っても、9月30日にはバイコヌール基地と交信する有人宇宙船の肉声がキャッチされ、男女1名ずつ搭乗していることが確認された。10月14日にもイタリアのトリノにあるステーションが男女の会話をキャッチしている。
こうした情報がすべて正しいとすれば、幽霊宇宙飛行士の数は確実に2桁に達するはずであるが、旧ソ連が崩壊して30年になる現在も、ロシア政府からは何の報告もなく、幽霊宇宙飛行士の存在を裏付ける確実な証拠も確認されていない。
他方、旧ソ連のようにイデオロギーが何よりも優先され、個人の人権よりも国家の威信や面子の方を重んじる全体主義的な国家であれば、このような事故が隠蔽されることも十分考えられる。現在、旧ソ連と同様、あるいはそれ以上に覇権主義的な中国が本格的に宇宙開発に乗り出している中、ジャミラのような悲劇の宇宙飛行士が再び現れることのないよう心から祈りたい。
※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。
文=羽仁礼
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提供元・TOCANA
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