■ガムのごみには「異変」が…
ガムの「ごみ事情」について聞くため、街中のガム除去に特化した清掃会社「ガムクリーン・カンパニー」に取材を申し込んだ。同社は2002年に設立。
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(画像=『Sirabee』より引用)
駅前のロータリーなどに落ちたガムをスチームで温め、ガムが溶けやすくなる特別な洗浄液をかけ、少しずつ溶かしながら掃除している。
同社の執行役員を務める宮本晴一さんによれば、ガムのごみは右肩下がりに減少しているとのこと。「ガムのごみは2000年代半ばがピークだったと思います。その後はガムの生産量が減っています。体感的には生産量が減るのと比例して、ごみも減った印象です」(宮本さん)。
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(画像=『Sirabee』より引用)
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(画像=『Sirabee』より引用)
ニーズの変化もあり今年に入り明治「キシリッシュ」もガム事業から撤退。さらにコロナが「ガム需要」減少に拍車をかけたようだ。
前出の宮本さんは、「マスクをするようになってから、ガムのポイ捨ては格段に減りました。以前は外で人に会う前のエチケットでガムを噛む方が多かったと思います。ただ、マスク社会になって、そこまで口臭を気にしなくなり、噛まなくなったのではないでしょうか」と話す。
■「罪悪感を感じる?」
ガムを噛む機会が減ったことも、要因の一つかもしれない。ただ、それだけでごみが減るとは思えない。
前出の宮本さんは、マスクを外して捨てるのに抵抗を覚えるのではないかと推察する。「ガムを吐き捨てる人は、そこまで悪意を持っていないと思います。ある種、つばを吐くのと同じような感覚だったのではないでしょうか。ですが、マスクを外して捨てるとなると、罪悪感を感じるのかもしれません」(前出・宮本さん)。
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(画像=『Sirabee』より引用)
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(画像=『Sirabee』より引用)
結果的に、マスクを付ける風潮がある種の「抑止力」になったと言える。