つまり株を売り、円を買う。だから株が下がり、円が上がるのだ。

株価が下がり、円が上がれば、キャリートレードは要するにレベレッジだから、あちこちからマージンコール(追証)がかかる。するとさらに借金して返すか、ポジションが強制的に売られることになる。

追証の強制売りは値段に関係なく市場に吐き出さされるので株価がどんどん過激に落ちるのだ。

月曜の開場前の株価の動きはどうやらそれらしい。

ボラティリティの異常なスパイク

月曜朝、米株市場が開場する前の午前7:30、なんとVIXが65を超えた。

VIXがこんなレベルを記録したのは過去30年ではリーマンショックとコロナショックしかない。

過去5日間のVIXの動き

過去35年のVIXの動き

今朝の動きはそれほど激しかったということ。

相場がまだ空いていない時間で流動性が希薄になっていた時に追証強制売りが出たからこんなことになったんだと思う。

この時間、NVDAは12%下がっていた。でも結局最終的には6.4%の下げで終わった。VIXも65から38.57まで戻した。

今後の米株相場の見立て

私はそんなに経済悪くないのになんでこんなにパニクっているのか、と思っていたので、この円キャリートレードの急激な撤収による追証の投げ売り説がしっくり来た。

だとすれば、月曜の朝7:30のレベルが当面のかなり強いサポートになると思う。S&P500 のレベルでは5125あたり。

結局最終的に株価を決めるのは経済だ。経済が今の約2%成長から1%成長くらいまで減速するくらいなら、米株相場は概ね大丈夫だと思う。

2024年や2025年に米経済がマイナス成長するほど急激に冷え込むシナリオは今のところ、私には想像できない。

よって、私は今日またNVDAとMETAを買い足した。しかも今日は何も売っていない。

当たるも八卦、外れるも八卦、どっちに転ぶかは全く分からないけど、長期で持ち続ける予定の株は、今日の方が2週間前よりリスクが少ないのは確か。