■警察や議員に相談するも…
…と、各所で人気とともに受け入れられた人形だが、公道にこうした「警察組織」を連想させるオブジェクトを設置することに問題はないのだろうか。
宮田さんは、設置に至るまでの経緯を「今回の場所に関わらず、全国あらゆる道路で悲惨な事故が発生していますが、信号機を設置するなどの方法は莫大な費用がかかるため、安価で効果のある方法を考えていました」と振り返る。
そうした中で、この「警官人形の検問所」を閃き、警察や議員らに提案をするも良い返事はもらえず、「自治体など地域の方々に相談してください」と返ってきたという。
これではなかなか前に進まないと…と感じた宮田さんは「論より証拠」と言わんばかりの行動力で、具体的な効果を実感してもらうべく、三田市内で運営するカフェ『Shrine Paddy Field』にて、地元・三田警察署へ申請を行うことに。
その後は兵庫県警察の確認を経て、様々な要望をクリアし、話題のオブジェクトが設置されるに至ったのだ。ちなみに、前出のカフェに設置された警官とパトカーが「第1号」だそう。
今回大きな話題となった件について、宮田さんは「今回僕がさせて頂いた速度取締り違反オブジェが良い事例となって、全国の事故が多発する箇所などに広まり、少しでも悲しい事故などが減ってくれると嬉しいです」と語っている。
宮田さんの切実な思いが込められたこれらのオブジェクトは、「日本一優しい警官たち」と称しても過言ではないだろう。