■それにしてもこの飼育員、ノリノリである

金沢動物園の管理係の担当者は「ヒツジは羊毛を利用するために作出された家畜なので、季節ごとに毛が抜け替わることがなく、長く伸びた毛は人が刈り取る必要があります。そのため毎年、暑い夏が来る前に実施しており、今年は5月26日に毛刈りをしました」と説明する。

羊毛の刈り取り量は、1年で数kgにも及ぶそう。そしてこの情報が、金沢動物園の飼育員に「ならば、人間はどれくらい毛がとれるんだろう?」という興味を抱かせたのだ。

飼育員の男性は「1年でどれくらい人間の毛が収穫できるかは、調べてもわかりませんでした。そこで1年間、髪の毛を伸ばして実験してみました」と振り返っており、完全にノリノリである。

なお、飼育員の毛刈りは羊たちと同様にシェアラー(毛刈り職人)が実施することに。最高3.3kgの毛がとれた羊に対し、飼育員の毛の量は100gだったそうで、その差は歴然。

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(画像=『Sirabee』より引用)

羊とともにスッキリした飼育員は、今回大きな話題となった件について「『まさか、こんなことになるなんて』と思っております」と、目を丸くする。

続けて「私の個人的な疑問から始まった1年に及ぶ実験がついに完了し、ヒツジのスゴさを身をもって知ることができました。皆さんも動物や自然のことに、興味を持って頂ければ嬉しいです」と、笑顔でコメントしてくれたのだ。