ドーム担当者「日ハムが抜けた穴は大きい」と吐露、苦しい運営

 その一方、昨年まで日本ハムが本拠地としていた札幌ドームは、日ハムに去られた今、どうなっているのか。札幌ドームの広報に取材を申し込んだところ、担当者が応じてくれた。現状、札幌ドームは約10億円を投入した「新モード」の不発もあり、なかなか良い話は聞こえてこない。ドームの担当者はいう。

「新モードを使用したのは、今年開かれたラグビーワールドカップのパブリックビューイングと11月開催の高校生らが参加した吹奏楽パフォーマンスイベントのみ。今後の使用については調整中だ」

 2回しか「新モード」が使われていないと明かした。また札幌ドームの財政面については「札幌市などの試算では赤字予想となっている。今はできるだけ赤字の幅を少なくするよう、努力しているところだ」と強調した。

 では、日本ハムが北広島に本拠地を移転した後、札幌ドームの現場の人々はどのようなことを感じているか。担当者は少し困惑しながら次のようにいう。

「やはり日本ハムがいた影響は大きい。試合は平日もあった。日ハムが抜けた穴は大きいと感じている」

 担当者は「札幌ドームは大きな収容施設であり、全天候に対応できる。今後、いろいろなイベント等を実施するので、ぜひ足を運んでほしい」と呼びかけるが、これは率直な思いなのだろう。