肥満で食欲旺盛なクマのダイエット
プロムラティーさんを襲ったクマは、ワット・ルアン・ポー・ラマイ寺院で飼育されている動物たちの一匹だった。当時8歳だったこのクマの名前は「ビン」だ。寺院では、クマの他に約20頭のイノシシも飼育されていた。
住職によると、エサが不十分でお腹が空いている動物たちもいたという。寺院は動物たちにエサを与えるため、人々に寄付を呼びかけていた。プロムラティーさんは、動物たちの窮状について聞いて寺院を訪れたという。
後にビンは麻酔銃で撃たれ、野生動物センターに搬送された。ビンの体重は約250キロと推定されるが、これはアメリカツキノワグマの平均体重110キロの2倍以上だ。この肥満のクマは「バッファロー・ベア」として知られていた。
ビンはカオ・カオコー野生生物養殖所に車で運ばれ、そこですぐにダイエットをさせられた。カオ・カオコー野生生物養殖所所長のスーター・ロイ氏は、ビンは寺院を訪れる人々から絶えず餌を与えられていたため肥満になり、食欲が旺盛になったと述べた。 その上で、ビンが男性を襲って食べようとしたのは本能によるもので、「激しい習性はなく、攻撃的でもないので、世話をするのは問題ありません」と付け加えた。一方で、食事に関する問題は修正が必要だとも指摘した。